憲法九条を世界遺産に

憲法九条を世界遺産に (集英社新書)

憲法九条を世界遺産に (集英社新書)

意見の相違というものは将来予測の相違に基づいて発生するので、未来のことを100%確実に予測できるわけがない以上、議論はその多くが平行線を辿る。本書の記述も説得的ではあるが、憲法9条を保存することによって失われるものが何なのか、現時点では誰もはっきりとは分からないことからすると、改憲派の主張も同様に説得的である。したがって、各個人は自分自身の損得勘定に基づいて自己の立場を表明するしかない、と思った。