伊豆の踊子/川端康成
- 作者: 川端康成
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/05/05
- メディア: 文庫
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小説の最後で、娘夫婦がスペイン風邪のパンデミックで死んでしまって3人の小さな孫を抱えることになった可哀想なお婆ちゃんが登場し、見ず知らずの主人公が上野駅までの引率を引き受ける、というシーンが登場する。話の筋には全く関係ないけど(というか、もともと小説全体が筋らしい筋のないロードムーヴィーだけど)ぐっときた。伊坂幸太郎ならこのお婆ちゃんの話でもう1冊書いてる。
一般人の芸人に対する差別意識がものすごい一方で、大学生の社会的地位の高いこと高いこと。最近の日本は「格差社会」らしいが、この作品に描かれた1926年あたりの日本の姿に比べると、経済格差も身分差別もどうってことない。
今ドラマ化するなら、踊り子役は臼田あさ美ちゃんできまり。