ねじまき鳥クロニクル/村上春樹

ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)

ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)

3冊で1000ページを超える長い長い物語にもかかわらず、リーダビリティはものすごく高い。でも結局のところこの小説は何なのか、エルサレム賞の受賞スピーチ(卵と壁)同様、よくわからない。
アデランスとかノモンハン事件とかシベリア抑留のエピソード、そしてそもそもの「ねじまき鳥」が出てくる必然性がよくわからないけど、カフカの小説のように、訳がわからないことが村上文学のレゾンデートルなのか。面白くないことに意義がある村上ショージすべり芸みたいな。