チェイサー/ナ・ホンジン監督

主人公の葉加瀬太郎はデリヘルの経営者で、汚職で馘になった元刑事。店の女の子が次々と引き抜かれて消えてしまうと思いきや、実は連続殺人鬼に殺されていたことが判明。無能な警察や容疑者を捕まえておきながら釈放してしまう検察を尻目に、太郎は自力で犯人を追い詰める。
太鼓がドコドコ響くサントラや、往年の「太陽にほえろ」を彷彿とさせるランニング・シーン、無能なお役人にダメな官僚などなど、登場する記号がどれも刑事物としてはコテコテなのにもかかわらず、どういうわけだか評価高いみたい。『殺人の追憶』を観たときも感じたけど、このジャンル(猟奇連続殺人もの)は先達に『セブン』が鎮座ましましているから、なかなか大変かも。
娼婦役のソ・ヨンヒは『ラブ・ストーリー』のあのナヒちゃん。立派になられて本当にうれしい限り。
原題「追撃者」。