陰日向に咲く/劇団ひとり

陰日向に咲く

陰日向に咲く

5編から成る連作短編集。(必然性ゼロながら)各話の語り手が別の話にも登場し、全体で一つの長編のよう。

  1. 道草 … ホームレスに憧れるサラリーマンが語り手。アメリカ兵を殴ったことのあるホームレスがこの後も全話に登場する。
  2. 拝啓、僕のアイドル様 … アイドルオタクが語り手。第1話の主人公に弁当を譲ってもらったり、スーツを買ってもらったり。「アメリカ兵を殴ったホームレス」と同じ列車に乗り合わせる。
  3. ピンボケな私 … 20歳のフリーターが語り手。第1話の主人公の娘。ネットへの書き込みを第2話の主人公が読む。「アメリカ兵を殴ったホームレス」のリクエスト葉書がラジオで読まれる。
  4. Over run … ギャンブル狂の駅員が語り手。第3話の主人公に人生を説く。「アメリカ兵を殴ったホームレス」と公衆電話ボックス前でぶつかる。
  5. 鳴き砂を歩く犬 … 浅草の漫才コンビ2人が語り手。時代は昭和30年代。