日本人はなぜ環境問題にだまされるのか/武田邦彦

日本人はなぜ環境問題にだまされるのか (PHP新書)

日本人はなぜ環境問題にだまされるのか (PHP新書)

雨や雲ひとつ制御できない現状にもかかわらず、みんなで節約すれば地球全体の温度をコントロールできるとの、冷静になって考えてみればかなり疑わしい、誇大妄想的な主張の裏には既得権益がある、というお話。
使用したティシューやトイレットペーパーを分別・洗浄して再生するのが明らかにナンセンスなように、現在の分別回収ルールも相当程度が無意味で、リサイクルそれ自体が自己目的化している滑稽な姿になっているのではないか、という印象。
「牛は食べてもいいけど鯨はダメ」と「ちり紙は捨てていいけど牛乳パックはリサイクル」は、ともに線引きの基準が主観的である点において似ている。